和薬膳学び舎 あさのは

大阪/北摂を中心に活動。いつもの食材で簡単薬膳料理講座・季節養生講座ご案内。丁寧な暮らしもどきな薬膳師の日常。

親の老いと向き合う②

“思いやりごはん”をおうちの台所から。

薬膳師のnaoです。

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今週は、入院している父の主治医と

今後のことを相談する日でした。

 

11月に入院した日から10日ほどで

微熱が続くようになったそうです。

すると

食事の際に歯を食いしばって

口を開けないようになってしまったそうです。

口を開けて食べるということを

脳と上手く連携が取れていないようだ

ということでした。

それ以来

点滴とゼリーしか摂取していないと…。

 

前回は、病院へ行っても

コロナのことがあるから。

という理由でガラス越しに

父を見ることしかできませんでしたが

今回は、『2人ずつしか入れないし

5分だけですが。』ということで

父に会うことができました。

 

母と妹が先に面会し

その後、私が交代しました。

 

全くの別人のように痩せてしまった父。

スポーツ万能で手先も器用で

俳優さんのようなルックスの父は

私たち娘の自慢の父です。

もっと話したいのに

もう

自ら言葉を発することも難しいようでした。

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(父が彫ってくれた私と娘)

 

父の左手をマッサージしながら

私のこと、孫たちの最近の様子などを

順番に話しかけながら

右手、右足を順番にマッサージ。

 

既に3週間も点滴だけだった父の身体は

筋肉が落ちて、ふくらはぎはフニャフニャで

それなのに

足首から先は、パンパンに浮腫んでいる。

そして、冷たい。

 

ふくらはぎの筋肉がないから

血液を上に戻せなくなり

下に要らない水が溜まる。

それは浮腫みとなり

その水が冷えるから

父の足は冷たくて…。

 

『腎』が弱ってしまって

もう、体全体を温める力も

僅かだということをその時、理解しました。

 

そんなメカニズムをわかっていても

症状が出てしまえば

食材でなんとかできるレベルではない

そもそも

食べられなくなっているから

薬や点滴で対応するしかないのですよね。

 

父の体にかすかな異変を感じてから

7年です。

大脳皮質規底核変性症の診断があり

その後

アルツハイマー型認知症の診断。

この症状が出始めたのは3年ほど前だとしても

発症はもっと前から

静かに始まっていたはずです。

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逆算すれば

遅くても50歳からは

予防対策を取らなければいけません。

 

父にはもう

ごはんを作ってあげることもできないから

面会を許される限り

そばにいて

気持ちに寄り添うことしかできません。

ただ

それをしてあげるにも

自分が健康でなければ動けないから

私は私の身体を大切に

日々、食べるものでバランスを取り

いつでも

家族のために動ける自分でいたいと思います。

 

養生に早すぎることはありません。

どうか、自分のために家族のために

少しでも早く

自分の身体と食べることに目を向けて

頂けたらと思います。